解離の問題
人前で緊張したりする状態も、感情が刺激されて起こるので、真っ白になりやすいのです。もうひとつの原因とされる「解離の問題・自律神経系」の方は見逃されがちになっています。あまり一般的にも知られていません。本人も周囲も気がつかず、特に理由が思い当たらないことが多くなってしまいます。
「解離の問題」とは、言ってみれば「心ここにあらず」のような状態のことです。意識がボーっとしてしまって、心は今ここを意識していない状態のことです。具体的な現象としては、動きがなくなる、身体の感覚を感じなくなる、記憶があいまいになる、というようなもので、緊張することとやや似ていますが、実際には脳では全く別のことが起こっています。この「解離」ですが、トラウマ反応が原因ともされています。
「解離」は、自分を守ろうとする防衛反応の一種であり、大きな精神的ショックを乗り越えようと、一時的に都合の悪い意識をシャットダウンさせることから起こります。大きな精神的ショックが「トラウマ」です。
よく耳にする言葉です。一般的に「トラウマ」は、大きな自然災害や交通事故などのような危険に遭遇する時に起こるとして知られますが、実は日常的な出来事だけでもトラウマになることがあるのです。